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日常・暮らし
2025.06.05

発達障がい・知的障がいがある方のための防災:避難所の環境問題と感覚過敏に配慮した対策グッズ

手帳や上限ノートを持つ障がい者のイメージ

~感覚過敏やコミュニケーションの困難に寄り添う備えとは~

災害が起きたとき、すべての人が同じように避難生活を送れるわけではありません。特に、発達障がいや知的障がいのある方にとって、避難所の環境は大きなストレス源となることがあります。

そのような方々が安心して避難できるようにするには、感覚やコミュニケーションの特性に配慮した備えが不可欠です。本記事では、発達・知的障がいがある方が避難時に直面しやすい課題と、それをサポートする具体的な防災グッズの選び方・使い方について、丁寧にご紹介します!

発達障がいや知的障がいのある方が避難時に抱える2つの大きな課題

1. 感覚過敏による環境ストレス

避難所では以下のような感覚刺激が、多くの方にとって強い負担になります。

混乱する人

  • 🚨 騒音問題:大勢の話し声、足音、物音、アナウンスなど、予測不能で大きな音は、聴覚過敏がある方にとってパニックや混乱の原因となります。
  • 🚨 光刺激:避難所の蛍光灯の明るさ、夜間の照明、窓から差し込む光などが、視覚過敏がある方にとって不快感や疲労感を引き起こすことがあります。
  • 🚨 慣れない匂い:避難所内の様々な人の匂いや、備蓄品の匂いなどが、嗅覚過敏がある方の気分を悪くさせる可能性があります。
  • 🚨 密集した空間:人との距離が近いことや、プライベートな空間がないことは、対人関係に不安がある方や、自分のペースを保ちたい方にとって大きなストレスとなります。
  • 🚨 温度変化や湿度:急な温度変化や、空調が効きすぎている、または不十分な状況は、体調不良につながることがあります。

これらの刺激に過敏な方は、パニックや体調不良を引き起こすリスクが高まります。

2. コミュニケーションの困難

発語が難しい方や、複雑な指示を理解するのが難しい方は、避難所で次のような場面で困難を感じます

言語障害の子供のイメージ

  • ⚠️ 体調不良の伝達:頭痛や腹痛などの不調を言葉で伝えられない場合、周囲が気づきにくいことがあります。
  • ⚠️ 必要な支援の要求: 食事、排泄、移動など、必要な支援を適切に求めることが難しい場合があります。
  • ⚠️ 避難所のルールや指示の理解:口頭での指示や、複雑な説明を理解することが困難な場合があります。
  • ⚠️ 感情の表現:不安や恐怖などの感情をうまく表現できず、周囲に誤解されることがあります。

📌 対策としてのおすすめ防災グッズ

ここでは、それぞれの課題に対して有効な防災グッズを、実用的な使い方の説明とともにご紹介します。

【感覚過敏への対策グッズ】

  • 🟢 ノイズキャンセリングイヤホン/イヤーマフ
    聴覚過敏のかたの騒音を軽減するには、ノイズキャンセリングヘッドホンやイヤーマフ・イヤープラグなどの遮音性の高いグッズを選びましょう。持ち運びやすく、すぐに使えるものが便利です。

    イヤープラグの画像

  • 🟢 アイマスク/遮光サングラス
    視覚過敏のかたの刺激を和らげるアイテムとしては、アイマスクやつばの広い帽子などで、強い光を遮断できるようにしましょう。室内の照明が気になる場合は、色の濃すぎないサングラスも有効です。
  • 🟢 安心グッズ(ぬいぐるみ・タオル)
    触覚過敏のかたの対策としては、 肌触りの良い衣類やタオル、ブランケットなどを用意しましょう。特定の素材を好む場合は、普段から使用しているものを持参すると安心です。

    安心グッズのイメージ

  • 🟢 パーテーション・目隠し布
    プライバシーを確保し、周囲からの刺激を減らすことができます。折りたたみ式で軽いタイプならより最適です。
  • 🟢 アロマスプレー/芳香グッズ(無香タイプ推奨)
    好きな香りは精神的な安定につながります。避難所での使用時は必ず周囲に確認が必要です。
  • 🟢 スクイーズボールやフィジェットトイなど
    体を揺らす、手をひらひらさせる、同じ場所をうろうろしてしまう症状のあるかたには、手遊びできるグッズは、不安やストレスを軽減するのに役立ちます。

    スクイーズで手遊びするイメージ

【コミュニケーション支援グッズ】

  • 🔵 視覚マニュアル(ピクトグラムや写真つき)
    わかりやすい防災マニュアルとして、発達障害のかたと同様に、写真やイラストを多用し、簡単な言葉で書かれた防災マニュアルは、避難の手順や避難所でのルール理解を助けます。

    分かりやすいイラストマニュアル

  • 🔵 音声ガイド付き非常用ラジオ
    視覚的な情報理解が難しい場合でも、音声で避難情報や注意点を確認できるラジオは有効です。操作が簡単なものを選びましょう。こちらも、パニック障害などによる一時的な混乱のあるかたにも有効です。
  • 🔵 筆談メモ/ホワイトボード/イラストカード
    言葉で伝えることが難しい方の「声」になります。事前に伝えたいことを書いておくのもおすすめです。

    タブレットで手書きメモのイメージイラストカードを選ぶイメージ

  • 🔵 ヘルプマークなどの支援マーク/バッジ・カード
    「音に敏感」「声かけはゆっくりで」など、配慮してほしいことを明確に表示するカードを身につけると、周囲がサポートしやすくなります。

    ヘルプマークと情報記入カード聴覚過敏のイヤーマフなどについているマーク
    パニック障害の情報

  • 🔵 写真付きの連絡カード
    言葉でのコミュニケーションが難しい場合に、名前や住所、緊急時の連絡先、家族や支援者の写真をまとめたカードで身元確認や連絡・支援がスムーズになります。

知っておきたい「福祉避難所」の活用法

「福祉避難所」とは、障がいのある方や高齢者など、特別な配慮が必要な方が安心して過ごせるよう設けられた避難所です。通常の避難所とは異なり、医療・介護・福祉の専門スタッフが配置される場合もあります。

🧭 事前に確認するポイント

  • ✅ お住まいの自治体の福祉避難所の場所
  • ✅ 利用条件や登録手続きの有無
  • ✅ 見学できるかどうか

見学が可能な場合

避難所の環境(騒音や光の状況)を確認し、本人が過ごしやすいかどうかをチェックしましょう。

緊急時の対応マニュアルを作成する

本人がパニックになったときの対応方法を家族や支援者と共有しておきましょう。

  • どのような環境で落ち着くか、何を避けるべきかをリスト化しておくと、周囲の人もサポートしやすくなります。
  • ✅ コミュニケーションが難しい場合は、筆談や意思表示のための絵やジェスチャーの一覧も準備しておくと安心です。

防災準備のステップチェックリスト

  • ✅ 避難所の場所やルートを事前確認
    実際に避難ルートを歩いたり、避難所となる場所まで移動する訓練をすることで、道順を覚えやすくなります。
  • ✅ 防災グッズを家族で準備・チェック
    防災セットや防災リュックは、シンプルなパッケージや大きな文字表記の防災セットで、使い方が直感的にわかりやすくなっているものを選びましょう。例えば、色分けされた袋やピクトグラムなどのアイコン付きのパッケージ、絵や写真付きの持ち物リストがあると、中身を一目で判断しやすくなり、準備や持ち物確認の際に役立ちます。
  • ✅ 緊急時の行動計画を家族・支援者と共有
    防災グッズの使い方や避難所での過ごし方を事前に練習しておくと、当日の行動をスムーズにするために有効です。

まとめ:防災とは「やさしさ」と「備え」の両方です

障がいのある方への防災対策は、「特別なこと」ではありません。それぞれの特性に応じた備えをすることで、誰もが安心して過ごせる避難生活を実現できます。

防災グッズを選ぶ際には、「本当に使えるか?」「普段から慣れているか?」という視点が大切です。

🌱「もしも」のときのために。今日からできる、小さな準備をはじめてみませんか?

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